柔道最強論

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柔道最強論(じゅうどうさいきょうろん)とは、柔道が最強の格闘技だという主張。

柔道最強論の根拠[編集]

総合格闘技の普及に大きな影響を与えたグレイシー柔術は、講道館柔道の前田光世がブラジルに伝えた技術が源流となっている。柔道家の木村政彦は、1951年10月23日にエリオ・グレイシーに勝利しており、柔道はUFC以前に唯一グレイシー柔術に勝利を収めた格闘技として評価を高めた。バルセロナオリンピック柔道男子71kg級金メダリストの古賀稔彦は、Dynamite! SUMMER NIGHT FEVER in 国立で吉田秀彦ホイス・グレイシーに袖車絞めで勝利したとき、ホイスの寝技技術を見て、「レベルが低い。ホイス程度の寝業師は柔道ならヨーロッパにもたくさんいる。柔道では袖車が極まるのは高校生レベルまで。打撃無しならヒクソンとやってもいい」と言うコメントを出し、柔道の技術の高さをアピールしている。ロシアの柔道家であるエメリヤーエンコ・ヒョードルは総合格闘技に転向し、2003年3月16日にPRIDEヘビー級王座を、2008年7月19日にWAMMA世界ヘビー級王座を獲得し、高阪剛戦の偶発性の肘打ちによる流血レフェリーストップ以外負けなしという驚異的な成績で、人類最強の男と呼ばれた。

また、柔道は格闘技で最多の競技人口を誇るといわれており、最多の競技人口で頂点を取った格闘家が最強であり、最高のアスリートであるという、競技人口の点から見た柔道最強論もある。

総合格闘技に転向した柔道メダリスト[編集]

  • ウィレム・ルスカは1976年にアントニオ猪木異種格闘技戦を行い、敗北している。しかし、後にこれはプロレスだと本人が語っている。
  • 小川直也ゲーリー・グッドリッジステファン・レコに勝利を収め、世界柔道選手権を3連覇した身体能力の高さを見せたが、柔道実績では格下のヒョードルに54秒で腕ひしぎ十字固めで一本負けした。
  • 吉田秀彦は、プロデビュー戦での特別ルールのジャケットマッチでホイス・グレイシーに勝利。総合ルールでドン・フライ田村潔司という強豪に勝利。プライドミドル級絶対王者といわれたヴァンダレイ・シウバに善戦し、評価を高めた。しかし、ホイスは吉田の総合の試合を「フェイクだ」と述べ、PRIDE 男祭り 2003で総合ルールで再戦したときは、15キロ近く体重の軽いホイスが約8分近く吉田のマウント・ポジションやバック・ポジションをとり、パウンドを浴びせ続けた。判定なしの引き分けで終わったが、試合後ホイスは手を挙げて勝利をアピールし、吉田はしばらく立ち上がることができなかった。柔道実績では格下の菊田早苗にも敗れている。
  • 瀧本誠はプロデビュー戦で戦闘竜と戦い、判定で勝利したが、「すいません。総合格闘技舐めてました。もっと練習してきます」とマイクでコメントした。柔道実績では格下の菊田早苗にも敗れている。
  • キム・ミンスはデビュー戦でボブ・サップに敗れたが、山本宜久ミノワマンに勝利している。
  • パウエル・ナツラは、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラエメリヤーエンコ・アレキサンダーなどの強豪と戦うが、敗北。総合格闘技では、エジソン・ドラゴに一勝を上げているのみである。
  • 石井慧は初めて転向してきた現役最重量柔道金メダリストであり、柔道最強論のもっとも純粋な素材として注目されたが、デビュー戦では吉田秀彦に一度もグラウンドに持ち込むことができずに、打撃戦で敗北している。

柔道アスファルト最強論[編集]

メダリストクラスの柔道家が総合格闘技の試合で十分に結果を出せていないのは、総合の試合は下がマットであり、半裸だからであり、服を着た路上では柔道は最強であるという意見もある。 リアルなストリートファイトを描いた森恒二の格闘漫画『ホーリーランド』では、「路上での柔道はマジヤバイ」と紹介されている。路上では、相手は服を着ており、柔道家はつかんで投げることができる。投げられたら下はアスファルトであり、大ダメージを受ける。柔道家の組み手争いのスピードは速いので、手で打撃にも対応できると説明されている。

しかし、実際に柔道家がストリートファイトを行っている動画などが、比較検証できるだけ十分には確認されておらず、柔道アスファルト最強論は、あくまでもフィクションの中の伝説の域を出ない。

また、路上でも、普段着の服をつかんで投げようとしても服が破れるだけ。ちゃんと受け身を取ったら、アスファルトでも投げは効かない。柔道の投げは頭からではなく背中から落とすので、元々ダメージを与えるようには作られていない、などという意見もある。

柔道最強論に対する疑義[編集]

初期の柔道は当身技もあり、武道として実戦的だったが、現在の柔道は安全性を考慮してスポーツ化されているという指摘もある。また、立ち技に特化し、寝技になったらすぐ「待て」がかかるため、寝技が発達しづらいという指摘や、標準的な組み手以外を5秒以上続けると反則をとられるなどの規制があるため、レスリングサンボに比べて自由なグラップリング技術が発達しにくいという指摘もある。柔道の構えは顔面がノーガードであり、柔道はあくまで顔面打撃無しだから成立する技術体系であるという指摘もある。

ハイアン・グレイシー大山峻護に腕ひしぎ十字固めで勝利した後、「いい加減分かってくれよ。柔道よりも柔術のほうが優れているのさ」とコメントしている。

柔道現役無差別級金メダリストの石井慧は、「最強は総合」「あちらの山(プロ格闘技)のほうが険しい」「オリンピックは通過点」と発言している。

秋山成勲は、「現代のMMAに柔道のバックボーンは必要ない。自分も総合格闘家に転向するとき、身体に染みついた柔道の動きを忘れようとして、打撃の反復練習を何度もやった」と述べている[1]

脚注[編集]

  1. [ttp://www.kamipro.com/column/korea.php?id=1274434015 kamipro.com | 韓国格闘技の最新情報をお届け『韓流MMAニュース』 | 秋山成勲が日本マット界に警鐘を鳴らす! ヴァンダレイの挑発にはシカト……]

関連項目[編集]